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南高梅は「ナンコウバイ」?「ナンコウウメ」?知っておきたい梅の読み方
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梅干しの原料として知られる「南高梅」。
日本を代表する梅の品種のひとつであり、和歌山県を中心に栽培されています。大きな果実とやわらかな果肉が特徴で、梅干しや梅酒、梅シロップなど、さまざまな用途に使われています。
ところで、この「南高梅」という名前、皆さんはどのように読んでいますか?
「ナンコウバイ」と読む人もいれば、「ナンコウウメ」と読む人もいるのではないでしょうか。
実は、どちらの読み方も使われています。
では、なぜ同じ漢字なのに、ふたつの読み方があるのでしょうか。
その理由を探っていくと、日本語の音読みと訓読みの違いや、梅の産地ならではの言葉の使い方が見えてきます。
今回は、知っているようで意外と知らない「南高梅の読み方」についてご紹介します。
南高梅は「ナンコウバイ」と「ナンコウウメ」、どちらが正しい?

南高梅の読み方には、大きく分けてふたつあります。
ひとつは「ナンコウバイ」。
もうひとつは「ナンコウウメ」です。
どちらも南高梅という同じ品種を指しています。
普段、梅干しを購入するときには「ナンコウウメ」という呼び方に親しみを感じるかもしれません。一方、梅の品種や栽培について話すときには「ナンコウバイ」という呼び方を耳にすることもあります。
この違いは、どちらかが間違っているということではありません。
日本語には、同じ漢字でも使われる言葉や場面によって読み方が変わるという特徴があります。
「南高梅」も、そうした日本語の特徴が表れた名前のひとつといえるでしょう。
では、そもそも「梅」という漢字には、なぜ複数の読み方があるのでしょうか。
「梅」を「バイ」と読むとき、「ウメ」と読むとき
漢字の読み方には、大きく分けて「音読み」と「訓読み」があります。
音読みは、中国から伝わった漢字の発音をもとにした読み方です。一方、訓読みは、漢字の意味に対応する日本語の言葉を当てはめた読み方です。
「梅」という漢字の場合、音読みが「バイ」、訓読みが「ウメ」です。
例えば、梅の花を観賞することを意味する「観梅」は「かんばい」と読みます。また、梅の果実を原料にしたお酒である「梅酒」は「うめしゅ」と読みます。
同じ「梅」という漢字でも、組み合わさる言葉によって読み方が変わっているのです。
一般的に、漢字を組み合わせた熟語には音読みが使われることが多く、身近な日本語の言葉には訓読みが使われることが多いという傾向があります。
ただし、これは絶対的な決まりではありません。
「梅酒」のように訓読みと音読みが組み合わさった言葉もあり、日本語にはさまざまな読み方が存在しています。
こうした音読みと訓読みの違いを知ると、「南高梅」にふたつの読み方があることも、少し理解しやすくなります。
産地では「木」と「実」で呼び方が変わる?
南高梅の産地である和歌山県では、興味深い呼び分けが聞かれることがあります。
それは、梅の木を「ナンコウバイ」、収穫した果実を「ナンコウウメ」と呼ぶというものです。
例えば、梅畑で育っている樹木について話すときには「ナンコウバイ」、収穫した果実や梅干しの原料について話すときには「ナンコウウメ」という具合です。
同じ品種でありながら、樹木としての梅と、食べ物としての梅を意識した呼び分けと考えると、興味深いものがあります。
ただし、これは産地全体で統一された正式な規則というわけではありません。
和歌山県の公的な資料や産地の品種紹介では「なんこううめ」という読み方が使われており、樹木と果実を必ず読み分けるという決まりは確認できません。
また、農業関係の資料では、品種名を単に「南高(なんこう)」と表記することもあります。
言葉の使われ方には、地域や仕事、世代による違いがあるものです。
南高梅のふたつの読み方にも、産地の人々が日々の暮らしや仕事の中で使ってきた言葉の面白さが感じられます。
身近な言葉に隠れた「梅」の読み方
「梅」の読み方に注目すると、普段何気なく使っている言葉にも、さまざまな発見があります。
例えば、春の訪れを感じさせる梅の花。
梅の花を見て楽しむことを「観梅(かんばい)」といいます。「観」は見ることを意味し、「梅」は音読みの「バイ」が使われています。
一方、食卓に欠かせない「梅干し」は「うめぼし」。
こちらは「梅」を訓読みの「ウメ」と読んでいます。
さらに、梅にまつわる言葉には、少し意外な読み方もあります。
それが「塩梅(あんばい)」です。
現在では、物事の具合や調子を表す言葉として使われています。
もともと「塩梅」は「えんばい」とも読まれ、塩と梅酢による味付けや味加減に関係する言葉でした。そこに物事の具合を意味する「あんばい」という言葉が結びつき、現在の使い方につながったと説明されています。
このように、「梅」という漢字は、単に音読みと訓読みを使い分けるだけではありません。
長い年月の中で、日本語のさまざまな言葉と結びついてきたのです。
梅の花を楽しむ言葉、梅を食べる言葉、そして暮らしの中で物事の具合を表す言葉。
それぞれの読み方を比べてみると、梅が日本人の生活に深く関わってきたことがわかります。
「南高梅」という名前に込められた産地の歴史
南高梅の読み方を知ったところで、もうひとつ紹介したいのが、その名前の由来です。
実は「南高梅」という名前には、和歌山県の梅づくりの歴史が刻まれています。
南高梅のもとになったのは、和歌山県みなべ町で育てられていた「高田梅」です。
1950年(昭和25年)、地域に適した優良な梅の品種を選ぶための調査が始まりました。
この調査には、地元の南部高校の教員や生徒たちも協力しました。
長年にわたる調査の結果、優れた品種として選ばれたのが「高田梅」でした。
そして、調査に協力した南部高校の功績をたたえ、学校の名前と高田梅にちなんで「南高梅」と名付けられたのです。
1965年(昭和40年)には、農林省による名称登録が認められました。
現在では、南高梅は和歌山県を代表する梅の品種として全国に知られています。
その名前には、優れた梅を育てようと努力してきた生産者や、調査研究に携わった人々の歴史が込められています。
「ナンコウバイ」と「ナンコウウメ」。
ふたつの読み方をきっかけに名前の由来までたどってみると、普段何気なく口にしている南高梅にも、新しい発見があるのではないでしょうか。
南高梅の読み方から広がる梅の世界
南高梅には、「ナンコウバイ」と「ナンコウウメ」というふたつの読み方があります。
「梅」という漢字には音読みと訓読みがあり、使われる言葉や場面によって読み方が変わります。
産地では樹木と果実を呼び分ける場合もありますが、必ずしも決まった規則ではありません。
また、「南高梅」という名前には、産地の人々と地元の高校が協力して優れた品種を選び出した歴史も残されています。
普段何気なく使っている言葉も、少し掘り下げてみると、その土地の文化や暮らしにつながっています。
次に「南高梅」という文字を見かけたら、その読み方にも少し注目してみてはいかがでしょうか。




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