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おいしい梅ジャムの作り方とは?手順や作る際のポイントをご紹介
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爽やかな梅の酸味を楽しめる梅ジャム。パンやクラッカーに塗って楽しむのはもちろん、料理の隠し味に加えたり、ソースにしたりと、さまざまな使い方ができるのが魅力です。
梅ジャム自体を作るのに難しい工程はないうえに、梅酒作りに使った梅で作ることもできます。梅をたくさんもらったり梅酒を作ったりした後は、梅ジャムを自作してみてはいかがでしょうか。
ここでは、梅ジャムの作り方のポイントや正しい保存方法などをご紹介します。
梅ジャム作りに必要な材料
梅ジャムは、梅の実などの簡単な材料があれば自宅でも作ることができます。具体的に、梅ジャム作りで必要になる材料やアイテムは以下の通りです。
・青梅(完熟梅や梅酒作りに使った梅でも可):適量
・砂糖(黒糖でも可):梅の果肉の重量に対して70~90%程が目安
・竹串や爪楊枝
・ザル
・酸に強い鍋(琺瑯やステンレスなど)
・フタを密閉でき、酸に強い保存容器
・食品用のアルコールスプレー
青梅を使うと爽やかな酸味が、完熟梅を使うと芳醇な香りが、梅酒の実を使うと梅酒の香りが楽しめるジャムになります。
梅酒にはアルコールが含まれているので不安に思われるかもしれませんが、加熱するとアルコールは飛ぶので、子どもやお酒が苦手な方でも問題ありません。
砂糖の量は、甘くしたい場合は梅と同量程度に増やす、さっぱりした味わいを楽しみたい場合は減らすなど、好みや使う梅の実の酸味に応じて調整するのがおすすめです。梅酒の実を使う場合は、梅酒そのものに甘みがあるので、少し砂糖の量を減らしても良いでしょう。
ただし、砂糖の量が少ないと保存性が落ちるため、傷みやすくなる点には注意が必要です。
梅ジャムの作り方
梅ジャムは、正しい作り方の手順を知っていれば、非常に簡単に作ることができます。ここからは、梅ジャムの作り方のコツを、手順ごとにご紹介します。
1.水洗いして下ゆでする
最初に、青梅や完熟梅を水できれいに洗いましょう。青梅を使う場合は、水に2~3時間ほど浸けてアク抜きを行ってください。実を傷つけないように優しく手で洗ったら、梅のヘタを竹串や爪楊枝を使って丁寧に取り除きます。
梅酒の実を取り出して使う場合は、梅酒作りの段階でヘタは取っているはずなので、上記の作業を行う必要はありません。
ヘタを取ったら、梅の実と梅の実が被るくらいの水を鍋に入れて中火にかけます。沸騰したら弱火にして、梅の実が柔らかくなるまで煮続けましょう。
えぐみの原因になるので、煮ている最中にアクが出てきたら、その都度しっかり取り除くのがポイントです。
2.種を取り出して果肉を潰す
煮続けて梅の実が柔らかくなったら、ザルに上げて水気を切り、しばらく置いて冷まします。梅の実が冷めたら種を取り除き、果肉をヘラなどで潰してこしましょう。
包丁でみじん切りして細かくする方法でも良いですが、裏ごし器とヘラを使って裏ごしを行った方が、出来上がりがなめらかになります。
なめらかな口当たりの梅ジャムにしたい場合は、しっかりと裏ごしするのがおすすめです。
3.砂糖を加えて煮る
梅の実を潰し終えたら鍋に戻して、3分の1の量の砂糖を加えたら弱火にかけます。焦がさないように、しっかりとかき混ぜるのがコツです。
ふつふつと沸くまで煮詰めたら残りの砂糖を入れて、とろみがある状態になるまで煮続けます。アクが出る場合は、その都度取り除いてください。
煮るのに時間をかけすぎると色や香りが悪くなるので、手早く煮込むのがポイントです。
また、あまり固くならないように、少しゆるめと思うくらいで加熱をとめるのがおすすめです。甘さを調整したい場合は、温かいうちに行うようにしましょう。
4.冷暗所で保存する
梅ジャムを煮終わったら、熱いうちに消毒した保存容器に入れて、冷暗所で保管します。冷蔵庫や冷凍庫での保存をおすすめします。
保存性を高めたい場合は、脱気(容器の中に入った空気を抜くこと)を行うのも良いでしょう。ジャムを入れた容器のフタを少しゆるめてから湯煎を行うと、脱気することができます。
また、小さな容器に小分けにしておくと、使いたい分だけすぐに取り出せるので便利です。
梅ジャムの保存期間
梅ジャムは冷蔵庫で保存すれば、未開封の場合で数ヶ月から半年ほど保存できるとされています。ただし、これは脱気処理を行うなどしっかりと保存できていることが前提です。
場合によっては傷んでしまう可能性もあるので、冷蔵保存で2週間程度を目途に食べ切ることをおすすめします。
梅ジャム作りのポイント
おいしい梅ジャムを作るためには、ご紹介した手順やコツ以外にも、押さえておきたいポイントがあります。
ご家庭で梅ジャムを手作りする際は、以下の点を覚えておきましょう。
容器をしっかり消毒する
出来上がった梅ジャムを入れる保存容器をはじめ、裏ごし器やヘラ、取り分けるためのスプーンなど、梅ジャム作りに使用するアイテムは事前にしっかり消毒を行う必要があります。
火にかけて問題ない容器の場合は、水を張った鍋に入れて煮沸消毒を行うと良いでしょう。煮沸消毒後にアルコールスプレーも噴きかけておくと、より安心です。
ガラス製の保存容器を煮沸消毒する場合、沸騰したお湯にいきなり入れると割れてしまう恐れがあります。水の状態から保存容器を鍋に入れておき、徐々に熱していくのがポイントです。この時、鍋底に布巾などを敷いておくと、煮沸中に保存容器が動いて割れるのを防ぐことができます。
耐熱性のない保存容器やアイテムを消毒したい場合は、食品用のアルコールスプレーをまんべんなく噴きかけてから、しっかりと乾かしてください。
冷凍梅を使うのもおすすめ
青梅や完熟梅、梅酒作りに使った梅の実ではなく、冷凍保存しておいた冷凍梅を使って梅ジャムを作るのもおすすめです。冷凍前に梅の実を洗ったり、ヘタを取ったりしておけば、下処理の手間もかかりません。
また、常温の梅を使うよりも短い時間で煮崩れしやすく、なめらかな梅ジャムを簡単に作れるのもメリットです。
1年間いつでも梅ジャムを楽しめるようになるので、梅をたくさんもらったり、余ったりした場合は冷凍保存しておくのも良いでしょう。
梅ジャムのアレンジ方法
梅ジャムは、パンやクラッカーに塗るだけでも十分おいしく食べられますが、それ以外にもさまざまな使い方で楽しめるのも魅力です。
例えば、水や炭酸水で割れば簡単に梅ジュースを作ることができます。ゼラチンを加えてゼリーにしたり、凍らせてシャーベットにしたり、パウンドケーキの生地に混ぜたりしてデザートにするのも良いでしょう。
また、普段のお料理に梅ジャムを活用するのもおすすめです。お肉の照り焼きや煮込み料理などに梅ジャムを加えれば、甘酸っぱい風味を加えることができます。
コツを押さえて梅ジャム作りにチャレンジしよう
梅ジャムはデザートにしたり、料理の調味料として使ったり、パンに塗る以外にもさまざまな使い方ができる便利な料理です。青梅や完熟梅だけでなく、梅酒作りで使った梅の実でもおいしく作れるので、梅を余すことなく味わうことができます。
誰でも簡単に作りやすく、煮沸消毒などをしっかり行えば比較的長期間楽しむことができる点も魅力です。
梅酒作りを楽しんでいる方や、梅をたくさんもらって使い道を考えていた方は、梅ジャム作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。